インディー(3)

当時、私はPHSを手にしたばかりで、新しいオモチャを発見したコザルのように遊びまくっていた。

なぜ普通の携帯にせずにピッチを選んだのか?
自分でも記憶は定かでない。

人生の選択において、こういう事は、私の場合良く起こる。

要するに
人と同じものは厭!
人と違うものがほしい!

そういう欲求が常に根底にある。

さてピッチの話。

ピッチには、独特の掲示板があり、テーマごとにみんな自由にカキコしている。

詩の世界。

アーティストのファンが集まる世界。

いわゆるメル友を求める世界。

一番、盛況なのは当然のごとくメルトモワールドだった。

私は、その世界のおもしろさにはまってしまい、月々のピッチ料金は、2万円を軽く越えていた。ひどい時は4万円を越えていた。

ADSLを導入し、つい最近には、ピッチのメールを受信送信無制限で月700円のコースに切り替えたので、今ではそんなバカ高い金は、支払わずに済んでいる。

ピッチの掲示板ワールドで一番良く遊んだのが、林檎のファンサイト。
そこでは、たくさんの個性豊かな林檎ファンと出会い、情報を交換し、思考を深めて行くことができた。

ファンクラブに入会している子らは、当然、情報の質も良く、スピーディーだった。

(つづく)


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